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私はADHD

趣味・日記
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みなさまごきげんよう。
就労継続支援B型事業所かなうラボ利用者のmayoです。

ADHDについて
今回は、私自身も当事者であるADHDについて掘り下げていきたいと思います。あくまで私個人の考えや体験を含む内容ですが、読んでいただけたら幸いです。

ADHDとは何か

ADHDは日本語では「注意欠如・多動性障害」と呼ばれ、神経発達症(発達神経学的障害)に分類されます。
「落ち着きがない」「集中できない」といった表面的な理解で語られがちですが、実際には脳機能の特性として捉える必要があります。

私の場合は多動性が比較的強く、じっとしていられない傾向があります。同じADHDでも症状に個人差がある点は、とても興味深いところです。

なお、成人期では多動性が目立たなくなり、不注意と衝動性が主症状として残るケースが多いとされています。
症状の本質:単なる「集中力不足」ではない
ADHDの本質は、「注意をコントロールする力の障害」です。
注意そのものが弱いわけではありません。

現在の診断基準は、以下の3つの症状領域が中核となり、成人では多動性が目立たなくなり、不注意と衝動性が主症状として残るケースが多い。

  • 不注意
  • 多動性
  • 衝動性

その代表的な特徴は、

  • 興味のあることには過集中する
  • 興味のないことには、意図的に注意を向けられない。
  • 頭の中で複数の思考が同時進行する
  • 行動前に「一拍置く」ことが難しい

などがあります。

つまり、
「集中できない」のではなく、「集中のスイッチを自分で操作できない」この点が非常に重要です。

脳科学的背景

ADHDは、前頭前野を中心とした神経回路の機能的不均衡に起因すると考えられています。特に実行機能の障害が中核症状とされています。前頭前野は、以下の働きを担います。

その前頭前野の代表的な特徴は、

  • 注意の切り替え
  • 計画立案
  • ワーキングメモリ
  • 感情および行動の抑制

ADHDでは、ドーパミンやノルアドレナリンといった神経伝達物質の働きが弱く、「報酬予測」「動機づけ」「注意の維持」が不安定になりやすいとされています。

遺伝要因

ADHDの遺伝率は約70〜80%とされており、「育て方の問題」ではありません。家族内にADHD傾向が見られることが多い点も、研究から示されています。

環境要因

  • 早産・低出生体重
  • 周産期トラブル
  • 強い慢性的ストレス

などが関連要因として挙げられています。ただし、環境要因だけでADHDが発症することはなく、あくまで脳の素因が基盤にあると考えられています。

ADHDのタイプ分類

ADHDは、以下の3つのタイプに分類されます。

① 不注意優勢型

  • 忘れ物が多い
  • 仕事や作業の段取りが苦手
  • 「ぼーっとしている」と誤解されやすい

② 多動・衝動性優勢型

  • 落ち着きがない
  • 思ったことをすぐ口に出す
  • 対人トラブルが起こりやすい

③ 混合型

  • 不注意と多動・衝動性の両方を併せ持つ(最も多い)


成人ADHDでは①不注意優勢型と混合型が多いとされています。
私は、②多動・衝動性優勢型が強く出る混合型で、この統計から見るとやや珍しいようです。

大人のADHDあるある

① やる気はあるのに、なぜか動けない
「やらなきゃ」は分かっていて、頭の中では何回もシミュレーション済みなのに体が動かない。
• 怠けではない
• 脳の「行動開始スイッチ」が入りにくいだけ

② 締切直前になると覚醒する
余裕があると何もしない、ギリギリになると異常な集中力で徹夜でも仕上げられる。これは、ドーパミンが「危機」で一気に出るタイプ。

③ 忘れ物・なくし物のプロ
スマホ探してスマホで電話、鍵を冷蔵庫で発見、財布は「あると思う場所」にない。
• 記憶力が悪いんじゃなくて
• 注意が別のところに飛んでる

④ 話が頭の中で3倍速
相手が話し終わる前に答えが浮かぶ。会話中に別のこと考えてる。口に出す前に話題が変わる。
結果、 「話聞いてない?」って言われがち。

⑤ 予定を入れすぎて詰む
その場のノリで全部OKする。未来の自分を信じすぎる。なので当日は体力も気力もゼロ
• 時間感覚がズレてるのが原因。

⑥ 興味の波が激しい
急にハマり道具を一式そろえる。そして数週間後、触らない。「三日坊主」ではなくてドーパミン切れ。

⑦ マルチタスクしてるつもりで、全部中途半端
同時進行して、実際は注意が高速で行ったり来たりして、結果どれも完了してない。
脳がシングルタスク高速切替型。

⑧ 感情が急にドーンと来る
些細な一言で落ち込む。急にやる気がゼロになる。自分でも理由が分からない。
• 感情ブレーキが弱いだけ症状の本質:単なる「集中力不足」ではない
ADHDの本質は、「注意をコントロールする力の障害」です。
注意そのものが弱いわけではありません。
• メンタルが弱いわけじゃない

⑨ 片付けようと思ったら、別のこと始める
掃除 → 懐かしい物発見。気づいたら写真見てる。部屋はそのまま片付けが進むことはない。
「片付けの途中で迷子」現象。

⑩ 自己肯定感が下がりやすい
失敗の記憶が強く残る。成功は「たまたま」と処理してしまい自分の価値に伝わらない。そして、できない自分を責めがち。
これは環境ミスマッチの積み重ね。

二次障害のリスク

ADHDが見逃されたまま適切な支援を受けられない場合、以下の二次障害が生じやすくなります。

  • うつ病
  • 不安障害
  • 自己肯定感の低下
  • 燃え尽き症候群
  • 依存症(アルコール・ギャンブルなど)

これは「できない自分」を責め続けた結果として起こるものであり、ADHDとASDが併存・誤診されるケースも少なくないとされています。

つまり、
「集中できない」のではなく、
「集中のスイッチを自分で操作できない」
これが非常に重要なポイントで二次障害のきっかけになっているのです。

この「できない自分」を責め続けた結果として起こる現象で、ADHDからASDを発症するパターンも多いそう。

治療と支援

主に薬物療法が用いられ、以下の薬が使用される。

  • メチルフェニデート
  • アトモキセチン
  • グアンファシン など

依存性を作る薬ではなく、脳内伝達物質のバランスを補正する物がつかわれる。
(注意※今回あげた薬は資料に載っていた物を載せましたが、今はSSRIに分類される薬がメインに使用されています。)

ADHDは発達期に始まり、生涯にわたり持続しうる神経発達症であって、適切な診断と治療での介入がなされない場合、学業・職業・対人関係において著しい機能障害を来す可能性がある。

私の場合は、成人になり薬物療法でかなり落ち着きました。特に抗うつ剤をアトモキセチンからパキシルに変えてからかなり良い方向に行った気がします。

一方で、個々の特性に即した支援が行われた場合、ADHDは創造性・集中力・行動力といった強みとして発揮されうる。
正しい治療がなされれば強みがあるという事ですね。

おしまいに

成人期ADHDは、注意機能および実行機能の障害を背景に、
時間管理・感情調整・対人関係に困難を抱えることが多くなります。

これらは性格の問題ではなく、神経学的特性に由来するものです。
ADHDの人は、サボっているわけではありません。努力していないわけでもありません。
むしろ、人一倍頑張っています。

ただ、努力の方向が合っていないだけなのです。当事者がこうした文章を書くと、「甘え」と受け取られるのではないかと不安になることもあります。

それでも、正しく伝わる人が一人でもいれば嬉しいと思っています。

ここまでお読みいただきありがとうございます。

又次の機会にお会いしましょう。

引用元(参考文献)

注意欠如多動性障害(ADHD)の疫学と病態:遺伝要因と環境要因の関係性の視点から
J-STAGE
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Reliability and validity of ADHD diagnostic criteria in the Assessment System for Individuals with ADHD (ASIA): A Japanese semi-structured diagnostic interview | CiNii Research
Background: With reports of a high prevalence of attention-deficit/hyperactivity disorder (ADHD) in adults, publication ...
Frontiers | Psychiatric comorbidities of attention deficit/hyperactivity disorder in Japan: a nationwide population-based study
Introduction: This study aimed to estimate prevalence and incidence of attention deficit/hyperactivity disorder (ADHD) a...
Clinical Characteristics of Women with ADHD in Japan | NDT
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