
こんにちは。就労継続支援B型事業所かなうラボ利用者のフルーツ図鑑です。
今回は、果物の名前の由来などを書いていきたいと思います。
普段何気なく呼んでいる果物の名前には、実は世界を旅してきた長い歴史が隠されています。
語源からたどる、世界を旅した果物たち
私たちは毎日のように「バナナ」や「レモン」、「キウイ」などの果物を口にしています。しかし、その名前がどこから来たのかを考える機会は意外と少ないのではないでしょうか。
果物の名前には、その土地で話されていた言葉や、人々の交流、貿易の歴史が刻まれています。
特に海外原産の果物は、何世紀にもわたって国から国へ運ばれる中で、少しずつ発音や表記を変えながら現在の名前になりました。
今回は、語源が比較的明確になっている果物を中心に、その名前の由来と歴史を紹介します。
バナナ
アフリカから世界へ広まった名前
「バナナ(banana)」という名前は、西アフリカ諸語に由来すると考えられています。有力な説では、現在のギニアやセネガル周辺で話されていた言語の「banana」が、15~16世紀に西アフリカを訪れたポルトガル人やスペイン人によってヨーロッパへ伝えられました。
その後、英語でも「banana」という綴りが定着し、日本へ伝わった際もほぼ同じ発音で「バナナ」と呼ばれるようになりました。
世界には、発音が大きく変化する外来語も少なくありませんが、バナナは原語に近い形が現在まで残っている珍しい例です。
マンゴー
インドの言葉が世界共通の名前になった
マンゴーは南アジア原産の果物です。
語源は、インド南部で話されるタミル語の「māṅgai(マンガイ)」とされています。
「果実」を意味するこの言葉を16世紀にポルトガル人が「manga」と記録し、ヨーロッパへ紹介しました。
やがて英語では「mango」という表記になり、日本でも英語の発音をもとに「マンゴー」と呼ばれるようになりました。
現在では、世界中で「mango」「mangue」「manga」など、似た発音で呼ばれており、語源が共通していることが分かります。
レモン
ペルシャからヨーロッパへ受け継がれた言葉
レモンの名前は非常に長い旅をしています。
語源は、ペルシャ語の「līmūn」とされ、この言葉がアラビア語へ入り、その後ラテン語や古フランス語を経て英語の「lemon」になりました。
果物だけでなく名前そのものが交易によって運ばれたことが分かる代表的な例です。
日本には明治時代以降、西洋文化とともに「レモン」という名称がそのまま定着しました。
オレンジ
果物が先、色の名前は後だった
英語の「orange」は、サンスクリット語の「naranga」が起源とされています。
興味深いのは、英語では果物名の「orange」が先に定着し、その後、果実の色を表す語として色名にも使われるようになりました。
中世の英語では現在のオレンジ色を「黄色がかった赤」などと表現していましたが、果物の普及によって「orange」が色の名前としても使われるようになりました。
パイナップル
見た目から名付けられた果物
「Pineapple(パイナップル)」は二つの英単語からできています。
「Pine」は松、「Apple」は当時はリンゴだけでなく、木になる果実全般を指す言葉として使われていました。
ヨーロッパの人々がこの果物を初めて見たとき、松ぼっくりのような見た目をしていたことから「Pineapple」と呼ばれるようになりました。
実際にはリンゴとはまったく異なる植物ですが、見た目の印象が名前になった珍しい例です。
キウイフルーツ
中国原産なのに名前はニュージーランド生まれ
キウイフルーツはもともと中国原産の果物です。
20世紀になると、ニュージーランドで本格的な栽培が始まり、輸出用の名前として「Kiwifruit」が採用されました。
これはニュージーランドの国鳥「キーウィ」に果実の見た目が似ていたことが由来です。
つまり、「キウイ」はもともと鳥の名前であり、果物の名前ではありませんでした。
現在では世界中で「キウイ」と呼ばれていますが、その名前にはニュージーランドの歴史が刻まれています。
パパイヤ
カリブ海地域の言葉がそのまま世界へ
パパイヤの語源は、カリブ海地域の先住民が使っていた言葉に由来するとされています。
16世紀にスペイン人がこの果物をヨーロッパへ紹介した際、「papaya」という名前も一緒に広まりました。
現在でも英語やスペイン語、日本語など、多くの国で似た発音が使われています。
アボカド
「ワニナシ」という別名もある果物
アボカドの語源は、中央アメリカで話されていたナワトル語の「āhuacatl(アワカトル)」です。
スペイン人によって「aguacate」となり、その後英語で「avocado」へと変化しました。
日本では、果皮がワニの皮膚に似ていることから「ワニナシ」という和名も付けられています。
正式な場面で使われることは少ないものの、植物図鑑などでは現在も見ることができます。
ココナッツ
ポルトガル語の「顔」が名前の由来
ココナッツの「coconut」は、ポルトガル語の「coco」が由来です。
「coco」には「頭、顔」や「サルの顔」といった意味があり、ココナッツの殻にある三つの穴が、サルの顔のように見えたことから名付けられました。
そこへ英語の「nut(木の実)」が組み合わさり、「coconut」という名前が誕生しました。
現在でも殻をよく見ると、目や口のように見える三つの穴を確認できます。
果物の名前は歴史そのもの
今回紹介した果物には、共通点があります。
それは、名前の多くが「世界の交易」とともに広まったことです。
大航海時代になると、ヨーロッパの探検家や商人たちはアジアやアフリカ、南アメリカなど各地で見つけた果物を持ち帰りました。
その際、現地で使われていた呼び名をそのまま採用することが多く、発音だけが少しずつ変化しながら各国へ伝わっていったのです。
現在でも、「マンゴー」「バナナ」「パパイヤ」「キウイ」などが世界中で似たような名前で呼ばれているのは、この歴史を物語っています。
まとめ
果物の名前は、単なる呼び名だけではなく、その一つひとつには、古代の言葉や交易、文化交流の歴史が刻まれています。
バナナは西アフリカの言葉から、マンゴーはインドのタミル語から、レモンやオレンジは古代ペルシャやインドの言葉から世界へ広まりました。また、キウイフルーツのように、原産地とは異なる国で新しい名前が付けられた果物もあります。
私たちが何気なく口にしている果物の名前は、何百年、時には何千年もの時間をかけて受け継がれてきた「言葉の旅」の終着点でもあります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


