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「モノより経験」だけでは語れない、今の若者のお金事情

趣味・日記
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みなさまごきげんよう。
就労継続支援B型事業所かなうラボ利用者のmayoです。

「モノより経験にお金を使いたい」。この言葉はSNSでもよく見かけますし、私自身も長らくそう思って生きてきました。旅行に行く、ライブに参戦する、友人と少し贅沢な食事をする。このように「形に残らないものにこそ価値がある」という感覚を持つ人は、私の周りにも少なくありません。

けれど、実際に日々の家計と向き合ってみると、「経験にお金を使う」という言葉だけでは片付けられない現実があることに、最近になって気づかされました。今回は、そんな私の体験を通して、今の若い世代のリアルなお金事情について考えてみたいと思います。

「経験にお金を使う」の裏にある我慢

数年前まで、私は「経験にお金を使う派」を自認していました。友人と旅行に行くと決めたら、多少の出費は気にせず、その代わり普段の生活は切り詰めていました。洋服はシーズン終わりのセールまで我慢し、お昼はお弁当を持参して外食を徹底的に避けるような生活を、当たり前のように続けていたのです。

ある時、旅行の計画を立てながらふと気づいたのです。これは「経験のためにお金を使っている」のではなく、「経験のために、それ以外のすべてを我慢している」だけなのではないか、と。モノを我慢して経験を選ぶという構図自体は美しく聞こえますが、実際の中身は単なる予算のやりくりに過ぎませんでした。SNSで見かける「経験重視のライフスタイル」という言葉の響きほど、余裕のある選択ではなかったのです。

節約とタイパが同時に求められる時代

同世代の友人たちと話していても、似たような感覚を持つ人は多いようです。物価が上がり続ける一方で、収入は思うように増えません。そんな状況の中、「経験を大事にしたい」という気持ちと「無駄なお金は使いたくない」という気持ちが、常にせめぎ合っています。

さらに厄介なのが、「タイパ」という感覚まで同時に求められることです。限られたお金と時間の中で、できるだけ満足度の高い経験を選ばなければなりません。友人との会話でも、「行くならこのイベント一択」「中途半端な使い方はしたくない」という声をよく耳にします。これは贅沢を求めているというより、失敗する余裕がないからこその選び方なのだと感じます。

「見せるための消費」と「自分のための消費」のあいだで

もう一つ、私がずっと引っかかっていたのが、経験にお金を使う目的が、いつの間にか「自分が満足するため」から「誰かに見せるため」へとすり替わっていないか、という点でした。友人と旅行先を決める際、「インスタに載せたいからここに行こう」と提案している自分に気づいたとき、少し複雑な気持ちになったのを覚えています。

もちろん、記録として残したい、誰かと共有したいという気持ち自体は自然なことです。ただ、その投稿のための消費に追われていると、自分が本当に心から楽しめているのか分からなくなる瞬間があります。友人の中にも、「見栄えのいい体験」を選んだ結果、後から振り返ると特に印象に残っていない、という人がいました。経験を重視しているつもりが、いつの間にか別の種類の消費に置き換わっていることがあります。これは今の時代特有の悩みなのかもしれません。

貯金への不安と、それでも手放せない「今」への投資

将来への不安も、今の若い世代のお金の使い方に大きく影響していると感じます。年金や物価の先行きが見えない中で、「今のうちに貯金すべきだ」という意識は、私自身の中にも常にあります。実際、旅行やライブにお金を使うたびに、頭のどこかで「この分を貯金に回すべきでは」という声が聞こえてくるのです。

それでも、経験を完全に手放すという選択にはなりませんでした。友人と過ごした時間や、行きたかった場所に立った瞬間の記憶は、後から取り戻せるものではないからです。貯金への不安と、今この瞬間を大切にしたい気持ち。これらはどちらか一方を選べば解決するものではなく、ずっと両立させながら悩み続けるしかないのだと、最近は受け止めるようになりました。

おわりに

「モノより経験」という言葉は、一見シンプルで前向きな価値観のように見えます。けれどその裏側には、我慢や不安、見栄との葛藤など、簡単には言葉にしにくい事情が詰まっているのではないでしょうか。

もし今、この記事を読んでいるあなたが、同じようにお金の使い方に迷いを感じているとしたら、それは決して特別なことではないと思います。正解を探すよりも、「すべてを経験に注ぐ」のをやめ、月々決まった額だけは貯金しつつ、残りで思い切り楽しむ。そうやって自分にとって、今の時代を生きる私たちにできる、等身大のお金との付き合い方なのかもしれません。

以上、ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。
またの機会にお会いしましょう。