最近、「かなうラボ」という場所を利用しはじめた。
最初は正直、ちょっとした興味本位だった。「なんか面白そうなところあるな」くらいの気持ち。だけど、通い始めてみたら想像してたよりずっと居心地がよくて、気づけば自分にとって大事な場所になっていた。
なんとなく、立ち止まっていた時期
少し前の自分は、毎日をなんとなく過ごしていた。
忙しいわけじゃないけど、充実しているとも言えない。
何かを頑張ろうという気持ちはあるのに、体がついていかない。そんな日々が続いていた。
「このままでいいのかな」
そう思っても、すぐに答えが出るわけじゃない。
ただ漠然とした不安だけが、胸の奥に残っていた。
そんな時にSNSで見かけたのが「かなうラボ」だった。
“自分の「かなえたい」を応援する場所”というフレーズに、なぜか心惹かれた。
「かなえたい」って言葉、久しぶりに聞いた気がする。最近は夢とか目標とか、そういう言葉を自分に使うことがなかったから、ちょっとドキッとした。
行ってみたら、想像と違った
初めてラボに行ったときは、けっこう緊張していた。
「ちゃんと話さなきゃ」とか「何かできることを見つけなきゃ」とか、勝手に力が入っていた。
でも、スタッフの方が笑顔で「ゆっくりで大丈夫ですよ」って言ってくれて、
その瞬間、スッと肩の力が抜けた。
その日は、特別なことをしたわけじゃない。
お茶を飲みながら、他の人と少し話して、ちょっと笑って。
でも、それだけで「なんかここ、いいかも」と思った。
話すことで気づくことがある
通い始めてから気づいたのは、人と話すことで自分の考えが整理されるということ。
頭の中でモヤモヤしていたことも、言葉にするとちょっとスッキリする。
「最近、何をしたいか分からないんです」と話したら、
スタッフの方が「分からないって言えるの、いいことですよ」って言ってくれた。
その言葉がすごく印象に残っている。
たしかに、無理して“やりたいこと”を見つけようとしてたけど、
分からない自分を認めることから始めてもいいんだなと思った。
自分を見つめ直す時間
かなうラボに通ううちに、自分の中の小さな“好き”に気づくようになった。
昔ハマってたこととか、得意だと思ってたこととか、
「そういえば、あの頃こんなことやってたな」と思い出す瞬間が増えた。
ラボでは、過去の経験を書き出したり、話してみたりする時間がある。
それをやってみると、点だった思い出が線につながっていく感じがして面白い。
「自分って、意外と頑張ってきたんだな」
そう思えたとき、ちょっとだけ自信が戻ってきた気がした。
「完璧じゃなくていい」と思えるようになった
以前の自分は、何か始めようとするときにいつも
「失敗したらどうしよう」「もう少し準備してから…」と考えて、
結局なにも動けないことが多かった。
でも、かなうラボにいると、そういう完璧主義が少しずつゆるんでいく。
他の利用者さんが挑戦している姿を見て、「自分もやってみようかな」と思える。
そして、たとえうまくいかなくても、誰も責めない。
「ナイスチャレンジ!」って笑ってくれる。
そういう空気があるから、怖がらずに一歩を出せるようになった。
居心地のよさって、こういうことかも
かなうラボって、すごく不思議な場所だと思う。
みんながそれぞれ違うことを目指してるのに、ちゃんと一体感がある。
「こうしなきゃいけない」みたいな正解がなくて、
「あなたはどう思う?」と聞いてもらえる。
自分のペースで話して、自分のペースで考えられる。
そういう居場所って、意外と少ない。
ここでは、“頑張らなきゃいけない自分”を一度休ませることができる。
「もう一度、始めてみよう」と思えた
通い始めてから、少しずつ気持ちに変化が出てきた。
「できない」と思っていたことに、
「ちょっとやってみようかな」と思えるようになった。
それは大きな変化じゃないけど、確かな変化だ。
小さな行動を積み重ねるうちに、
「自分、意外とまだいけるかも」と思える瞬間が増えてきた。
私にとって、かなうラボは“再スタートの場所”だと思う。
焦らず、自分のペースで前に進める。
そんな安心感がここにはある。
おわりに
なぜ、かなうラボを利用しようと思ったのか。
今になって思うと、それは“もう一度、自分を信じたかったから”だと思う。
誰かに応援してもらいながら、少しずつ「かなえたいこと」を見つけていく。
その過程そのものが、もうすでに何かを“かなえている”のかもしれない。
これからも、焦らず、のんびり。
かなうラボで、自分のペースで“かなう日”を重ねていきたい。


