就労継続支援B型かなうラボ利用者aichiです
今日は「不安ぐせ」についての記事が気になったにのでご紹介します
「なんだかいつも不安⋯」 「特に理由があるわけではないのに、心がザワザワする」「リラックスしたいのに、どうしても緊張が抜けない」そんな「不安ぐせ」に悩まされている人は、実はとても多いものです。
この「不安ぐせ」と上手く付き合っていくヒントになる、とても興味深い理論を知りました。
浅井咲子さん著作「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論っていったいなに?
|まず、自律神経のはなし|
私たち自身には、自分の意思とは関係なく働いている「自律神経」という仕組みがあります。
これは主に2つの神経から成り立っています。
・交感神経 :戦うか逃げるか(緊張・活動モード)
・副交感神経 :休む・消化する(リラックスモード)
多くの人は「ストレスを感じると交感神経が優位になり、リラックスすれば副交感神経が働く」といった説明を聞いたことがあるかもしれません。
ところが、この副効果神経には実は2つの異なる働きがあるというのが、ポリヴェーガル理論の面白いところなんです。
|ポリヴェーガル理論とは|
この理論を提唱したのは、アメリカ・イリノイ大学の名誉教授であるステファン・W・ポージェス博士。
彼は自律神経の研究を進める中で、人間をはじめとする哺乳類が「つながりを育む」ことに特化した神経系をもっていることに注目しました。
博士によれば、副交感神経はさらに2つに分けることができるのです。
・腹側迷走神経(ふくそく・めいそうしんけい)安心・つながり・社会的な交流にかかわる。人との関係性の中で「安心だ」と感じられる神経系。
・背側迷走神経(はいそく・めいそうしんけい)強さや絶望を感じたときに働く。いわば「シャットダウンモード」。動物でいう”死んだふり”のような状態。
つまり、副交感神経=リラックス、という単純な話ではなく、「安心できるリラックス」と「絶望的な脱力」の2種類があるということなんです。
「なるほど!」と思うくらい目からウロコですね。
|「不安ぐせ」とは神経系のクセでもある|
不安グセというのは、ある意味で「自律神経のパターン」なのかもしれません。
たとえば、幼い頃から緊張状態が多かった人は、知らず知らずうちに交感神経や背側迷走神経が優位になりやすくなっていることがあります。
つまり、体が「不安」をスタート地点としてしまっているのです。
けれども、ポリヴェーガル理論を通してわかるのは、「私たちは神経系を育てることができる」ということ。
腹側迷走神経がしっかり働くようになると、「安心」「つながり」「信頼」といった感覚が少しづつ育ち、不安に引っ張られにくくなっていきます。
|安心の感覚は、関係性の中で育つ|
特に印象的だったのは、ポージェス博士が「安全は内側から生まれるものではなく、関係性の中で感じるものだ」と語っていたことだ。
つまり、”信頼できる人とのやりとり”、”目と目を合わせて笑うこと”、”優しい言葉を聞くこと”、”穏やかなふれあい”など、こうした「人と人のつながり」が神経系に直接作用して、腹側迷信神経を活発化されるのです。
だからこそ、「一人でなんとかしなきゃ」と思わず、心地よいつながりを増やしていくことが、「不安ぐせ」をゆるめる第一歩になるのだと感じます。
最後に|自分を安心させる習慣を少しずつ
ポリヴェーガルを知ってから、私(浅井さん)は意識的に「安心できる時間」をつくるようになりました。
静かな音楽を聴く、あたたかい飲み物をゆっくり飲む、信頼できる人と雑談する ーーこうした小さな習慣が、少しずつ神経系に影響しているような気がします。
〜まとめ〜
「不安ぐせ」は、無理に消そうとするのではなく、優しく解いてあげるものなのかもしれません。
ポリヴェーガル理論は、そのためのやさしいヒントを私たちにくれています。
興味を持たれた方は、浅井咲子さんの著作『今度こそ「不安ぐせ」をゆるめるポリヴェーガル理論』をぜひ読んでみてください。
神経系と心のつながりが、きっと今まで違った形で見えてくるはずです。
参考記事
